税務経営情報 Vol.207
~第二弾 親子演奏~
8月31日日曜日に、伏見にある田中神社で夏祭りが開催されました。そこで、またまた私たち太鼓チーム「チーム感動!」は、演奏を奉納させて頂きました。今回は、メンバーの子供も一緒に演奏しました。というのは、田中神社の奉賛会会長の松川氏から「太鼓やっているんやったら、神社の夏祭りで演奏してんか」という依頼がありました。もともとそこの祭りでは、橘高校の和太鼓クラブの生徒さんが演奏していました。ここの和太鼓クラブは、全国レベルであり人数も設備もしっかりしているところです。しかし、今年はたまたま予定が入っており出演できないとのことで、急遽私たちに白羽の矢がまた当たりました。初めは、そんな上手なところの代わりなんて務まらないし、お断りをしようかと思っていましたが、根っからの楽観主義でお祭り好きなことから、お受けさせて頂きました。
さて、受けたからにはしっかりやらないとということで、またまた猛特訓です。しかも今回の演奏時間は30分ほどありました。しかし、気合いで何とかしようとするにしても、まずそこまで演目の種類がないし練習する時間も体力もない。そこで考えたのは、私たちの子供を一緒に巻き込んで演奏したら何とかなるかなと、初めは安易な考えでした。 そして子供達が6人集まり、練習が始まりました。子供達は、「勇(いさみ)駒(ごま)」という曲を演奏しました。これは、長野冬季オリンピック閉会式でも演奏され、世界で最も知られている和太鼓の曲で、御諏訪太鼓の小口大八宗家の作曲だそうです。
子供達は、一つの同じ曲で打ち方を変えて5番目まで演奏したのですが、結構難しいのに楽譜も見ないですぐに体で覚えました。私たち大人は、頭で考えて覚えようとするのでなかなか覚えられないし、応用が利きません。その点、子供達は、本番1週間前にもかかわらず、打ち方を変えても平気で順応していました。もちろん、本番も「緊張する~」とかいいながら、手をまっすぐ伸ばしてかっこよく演奏していました。結局、くやしいことに私たち親の演奏より拍手をいっぱいもらっていました。この勢いで、日本太鼓連盟京都支部のジュニア予選に出場するために一生懸命練習をしています。これは、11月に京都の二条城で行われるものです。京都は結構レベルが高いのですが、他のチームの影響を受けてがんばって欲しいと思います。結果は、後日報告させて頂きます。ちなみに、私たち大人達も、ジュニア予選の前座として出場します。今はこれに向けて、猛練習中です。
当初私は子供の教育の一環で、野球か剣道を習わそうと思っていました。というのは、スポーツを通じていろいろなことを学んで欲しかったらからです。しかし、私の子供はそれらにはあまり興味を持たず何もしていませんでしたが、私が和太鼓をやっているのを見てか一緒に叩くようになりました。
和太鼓というのは、まず礼儀作法があり、音楽でもあり仲間と一緒に演奏することで連帯感が生まれ、上手くなりたいという欲望が生まれてくるものでした。安易な考えで始めたことなのですが、子供にとっても私にとってもいい効果があり、子供同士の絆そしてなにより親子の絆が出来たように思います。
(岡 本 清 臣)
~事業承継問題~
●●事業承継方法ごとの具体的な対策の実行●●
(3)M&Aを検討する場合(Part.3)
②M&Aの手続き
ⅲ)「売れる」会社とするための実力の「磨きあげ」
事例:会社の実力の「磨きあげ」がM&Aの成功に結びついたケース
中小企業の創業者Aは、実子がいなかったものの健康には自信があり、まだまだ会社経営を続けるつもりでいた。
ところが、過労がたたりAは大病を患って入院することとなり、病院のベッドの上でこれまでの仕事漬けの生活を反省して、会社の売却を決断した。
その後、全快したAは売却する際に恥ずかしくないようにと、会社が所有していたゴルフ会員権や自家用車などを買い取ると同時に、個人的な経費を交際費から支出することを止めるなど、会社の実力の「磨きあげ」に関して様々な努力を行った。
もともとAの経営する会社は特定の分野で優れた収益力を有しており、売却先をすぐに見つけることができた。
売却交渉においてAの真摯な態度が評価されたこともあり、極めて短期間で売却交渉が成立したほか、相手先から「ぜひ顧問として会社に残って欲しい」と懇願され、引き続き勤務することによりAとしても満足のいく生活を続けることができた。
(本事例のポイント)
・無駄な経費支出の削減、オーナーと企業との線引きの明確化等、会社の実力の「磨きあげ」が好条件でのM&Aの成功に結びついた事例。
実際に相手先との交渉に入る前に、次のような項目について対応しておく必要があるでしょう。
・業績の改善・伸長、無駄な経費支出の削減
・貸借対照表のスリム化(事業の必要のない資産の処分など)
・セールスポイントとなる会社の「強み」を作ること
・計画的に役職員への業務の権限委譲を進めること
・オーナーと企業との線引きの明確化(資産の賃借、ゴルフ会員権、自家用車、交際費など)
・各種社内マニュアル・規程類の整備
・株主の事前整理
会社の「磨きあげ」の重要性については、M&A検討の有無に関係なく
親族内や親族外での承継、MBOにおいても同様です。
会社経営者として、普段から実践していくことをお勧めします。
イ)M&Aの実行
事前準備が整ったら、いよいよM&Aに売却候補先との交渉に移ることになります。一連の手続きを以下で解説します。
なお、この段階でしばしば見受けられる状況として、M&Aの交渉に意識が集中してしまい、会社経営に身が入らないことがあります。そのような理由で業績を悪化させていては本末転倒なので、十分注意する必要があるでしょう。
ⅰ)売却候補先企業への打診
仲介機関を通じて、ないしは直接、売却候補先企業に対してM&Aについての打診をします。相手先企業が関心を持った場合には秘密保持契約書を締結し、売り手側が財務諸表・事業計画・税務申告書等の詳細な資料を提示します。
ⅱ)条件交渉
M&Aを行うことについて初期の合意がなされた場合、具体的な条件交渉を開始します。交渉する主たる項目は、価格(P57③参照)やその他の条件(M&Aの形態、役員の処遇、従業員の雇用等)です。
ⅲ)基本合意書締結
ⅱ)が合意された時点で、売り手企業・買い手企業両社で基本合意書を締結します。基本合意書は法的拘束力を持たないことが多く、価格やその他条件について基本合意した事項を記載することが通常です。
《「事業承継ガイドライン」より抜粋》
( 岡 本 清 臣 )